パーマ・カラー

髪質に影響を及ぼす『残留薬剤』とは?詳しくご紹介

艶やコシのある健康な髪の毛を維持するためには、頭皮などのダメージケアは欠かせません。しかしカラーやパーマをすることによって、残留薬剤による悪影響を受けてしまう恐れがあることをご存じでしょうか。

そこで今回は、残留薬物の原因や影響・除去方法について詳しくご紹介いたします。

1.残留薬剤の原因

残留薬剤の原因となるのは、カラーやパーマ・縮毛矯正をする際に使用する薬剤です。いずれの場合も薬剤を髪の毛の内部に浸透させることによって、発色や脱色・形状の変化などを促すことになります。施術の際には念入りにシャンプーをすることによって、一見洗い流されているように思えるかもしれません。しかしそう簡単にはすべての薬剤を洗い流せずに、実は髪内部に残留してしまっていることがあるのです。

薬剤が残留してしまっている状態は、髪本来の状態ではありません。また美容室で使用する薬剤ですとまだ強さが調整されていますが、市販のカラー剤などですとより強めに作られているので、髪内部に残留してしまいやすいのです。

髪の毛とはそのほとんどが、タンパク質によって構成されています。このタンパク質が結合しているのが本来の姿となりますが、カラー剤などによって結合が破壊されることになります。パーマや縮毛矯正ではこの結合をいったん破壊したうえで、決まった形状にしてから再結合をすることで形状を記憶させているのです。しかし再結合とはいっても、完全に結合できるわけではありません。そのことが薬剤を残留しやすくしている、原因でもあるのです。

2.カラー剤の成分

残留薬剤として代表的なものが、カラー剤です。パーマなどの薬剤も残留しやすいものですが、全体的にはカラーをされる方の比率が多い傾向にあります。まずは残留してしまう薬剤の成分について理解をすることが重要となりますので、詳細をご紹介しましょう。

2-1.カラー1剤

カラー1剤と呼ばれる薬剤にはまず、『アルカリ剤』が含まれています。この成分には髪の毛のキューティクルを開く効果があり、薬剤を髪の内部に浸透させるうえで重要となるのです。同時に髪の毛を明るくするという性質ももっています。髪の毛は本来弱酸性の性質となりますが、アルカリ性へと変質させることで、髪の毛が明るくなります。また髪の毛の色を決める染料も、この1剤に含まれているのです。

2-2.カラー2剤

カラー2剤には『過酸化水素水』という、酸素を多く含有した成分が含まれています。この過酸化酸素水は、アルカリ剤によって分解されることで酸素を発生させます。髪の毛のメラニン色素は酸素によって脱色がされ、同時に染料も発色するという効果があるのです。そして最終的に発色したままの状態で定着するというわけです。

3.残留薬剤による影響

カラーやパーマなどをした際に、薬剤が髪の表面や内部に残ってしまうことはわかりました。しかし問題は、残留薬剤があることでどのような影響が出てしまうのかという部分です。問題がなければ薬剤が残留していたとしてもそのままでよいわけですが、実際には髪質に関わる大きな問題が存在します。

髪の毛の表面は通常、キューティクルによって保護されています。魚の鱗のような形状をしており、角質化したタンパク質が主な成分となるのです。このキューティクルの存在があることによって、外部の刺激から守るのと同時に、髪の毛内部の水分が蒸発せずに済んでいるのです。

しかし残留薬剤があることで、このキューティクルが開いた状態になってしまいます。開いたままの状態が続いてしまうと、もはやキューティクルの存在している意味がありません。ドアがあいたままの家はセキュリティが低い状態となりますが、それと同じ状態に陥ってしまうのです。

さらに髪の毛のダメージも、徐々に進行していってしまいます。美しい髪の毛はダメージのない状態のため、髪の毛に薬剤が残留してしまっていることで、パサついたハリのない髪の毛になってしまうのです。

4.残留薬剤の除去方法

残留薬剤は、除去することが可能です。ヘアカラーやパーマなどをした際にはかならず除去するように心がけることによって、髪の毛のダメージ進行をストップさせられます。除去するうえで最も重要なポイントは、ヘアカラーやパーマの直後に行うことです。髪の毛に薬剤が残留した状態で放置するわけにはいかないため、できる限りカラーなどを行ってから時間をあけないことが大切となります。

残留薬剤を除去する方法ですが、まずはシャンプーを複数回行うものです。1回や2回では薬剤は残留したままになりますが、3回行うことで表面や内部の薬剤を洗い流せます。あるいは専用の除去剤を使用することも有効です。

そして残留薬剤を除去するうえで避けなければならないことは、除去前にトリートメントをしないことです。トリートメントはヘアケア効果に期待ができる施術ですので、カラーなどによって追ったダメージを緩和させるために、カラーなどとセットで行うことが多いかもしれません。しかしトリートメントは、髪の毛をコーティングすることになります。髪の毛の表面や内部に薬剤が残留したままの状態でコーティングをしてしまうとどうなるのか、想像に難くないことでしょう。トリートメントそのものはたしかにヘアケア効果に期待ができるものですので、順番を間違えないようすることが大切です。

まとめ

残留薬剤によって髪の毛や頭皮はダメージを受け続けてしまうため、定期的に除去をしましょう。そうすることでいつまでも、健康的な髪の毛を手に入れられます。

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